選び方
パソコン用液晶ディスプレイの選び方を解説します。製品が高性能化し時代によってトレンドがあるので、目的に合わせて要求するスペックや予算を決めて探すと効率よく見つけられると思います。いますぐ欲しいというのでなければ、数か月で新製品が出たり値下がりも見込めますので、気に入った製品が見つからない場合は少し様子を見るのもいいかもしれません。
目的と種類を確認する
最新の高スペックな一台を選べば満足度は高いかもしれませんが、文書作成や表計算をするのにゲーミング用の高解像度や高リフレッシュレートの液晶ディスプレイを選ぶのは必ずしもいい選択とはいえません。コスパを考えた場合に必要のないスペックであれば無駄になると思います。
まずどんな用途に向いているのか、逆に自分の使い方にはどんなスペックが必要なのかを調べてから製品を絞っていくと細かいところまで確認できると思います。
画面解像度とサイズ(インチ)
高スペックは必要ないと思ってもサイズが大きい方が見やすいですし、解像度が高い方がデスクトップを広く使えます。4K(3840x2160)は必要なくてもフルHD(1920x1080)くらいはあると便利です。4Kになると少し値段が高くなりますので、手頃なフルHDはおすすめです。
サイズはフルHDだと24インチ前後が多いと思いますが、4Kだと文字が小さくなったり細かすぎて違いが分かりづらいので、30~40くらいのテレビのようなサイズがあった方がいいですが、デスクトップ用として使う場合に机の上に置けるスペースがあるのかといった問題が出てきます。
それ以外だと選択肢が少なくなる感じなので置く場所に限りがあるとか、特別な理由がない限りは比較サイトでランキング上位に来るようなトレンドの大きさを選ぶと間違いないですね。
パネルの種類
意外と重要なのはパネルの種類です。パネルは液晶ディスプレイの主要な部品で画質に直接関係してくる部分です。駆動方式の違いが大きく分けると3種類あってTNパネル、VAパネル、IPSパネルがあります。
それぞれの特徴としてはTNは以前は安いけど画質が悪い、斜めから見ると色が変わるなど低コスト向けでしたが、画質が向上し応答速度が高いことからゲーム向けにも使われます。
VAはコントラスト比を高くすることができて黒が綺麗だと言われ、IPSは応答速度は低いが視野角が広く、どの角度から見ても綺麗で色が安定していると言われ高画質な製品に採用されていましたが、低価格品にも採用が増えています。用途に合わせてできるだけ向いた製品を選ぶ方が満足いくと思います。
IPSは多少顔を動かしたくらいでは色や明るさの変化に気付かないので、一般的な用途や画像の色を確認する作業など静止画を中心としている場合に向いています。逆にゲームなどで動きの激しい映像を見る場合はTNが向いています。VAは黒が綺麗なので動画など映像を見る場合に向いてます。
主要なメーカー
お気に入りのメーカーがあるとブランドの特色などで選ぶ際の参考になるので、それぞれの特徴を覚えておくといいと思います。全てのメーカーだと数が多すぎるので、製品ラインナップの充実した数社を先に覚えるといいかもしれません。
Dell(デル)はパソコンメーカーですがコスパのいい低価格帯からハイエンドまで充実の製品ラインナップがあります。レビュー数も多いので参考にできると思います。
EIZO(エイゾー)は国産のディスプレイメーカー。医療向けの製品など画質は信頼が高く、値段も少し高めなので憧れのメーカーだったりします。ただ映像・クリエイター向けのプロ用は完全に別ジャンルで価格帯も違うので注意です。
IODATA(アイ・オー・データ)パソコンの周辺機器メーカー。コスパがよくラインナップが多い印象。
LGは韓国メーカーでパネル供給会社として知られています。フィリップスは家電メーカーですが、スタイリッシュな製品が多いです。HPも格安のパソコンメーカーですが、低価格帯の製品が充実している印象です。iiyamaは国産メーカーでMCJ(マウスコンピュータージャパン)で取り扱ってます。ラインナップも充実しています。
あとBenQやAsusなど台湾メーカーもゲーミング向けなど充実しています。
用途に合わせた製品
上記の通り目的に合わせた製品選びが大事ということで、大きな違いについて説明したいと思います。パネルの違いについても説明しましたが、一般的なパソコン作業で文字や静止画などを多く扱う場合は視野角が広く色の変化も少ないIPSパネルの製品がおすすめです。特にこだわりがなければ、ランキング上位を占め低価格で安定した色のIPSパネル製品から選ぶといいと思います。インターネットでウェブサイトを閲覧したり、文書作成や表計算、写真などの静止画、動画を鑑賞したりゲームも問題なくできるので万能と言ってもいいかもしれません。
次にFPSやアクションなどの動きの激しいゲームではフレームレートやリフレッシュレートが重要です。1秒当たり画面が何回更新されるかで映像の滑らかさが変わります。一般的なモニターは60Hzですが、高くなるほどヌルヌルとした映像になります。ゲーミング用では240Hzと4倍のリフレッシュレートまたはそれ以上に対応した製品もあります。もちろんそれに合わせたパソコンの性能も必要となりますが、僅かな反応の違いがゲームを左右する場合は重要視されます。
あとは色を重視したややプロ向けの製品です。本格的なものは価格が一桁違ったりしますが、最大表示色の違いやスペックでは分からない画質や階調の違い、色域のカバー率など映像や印刷などで使うクリエイター向けの製品です。コントラストが高くHDRに対応した製品などもあります。黒の表現のためVAパネルもありますが、視野角の広く安定したIPSパネルが使われる場合も多いです。
実際の製品レビューやその他の機能
主な目的などが確認出来たら実際にスペックなどで検索して製品を絞り込んでいきましょう。個別の製品のレビューなどを参考にすると気になる部分が見つかるかもしれません。あとはインターフェースやスピーカーやリモコンの有無などその他の機能として紹介していきたいと思います。